OPT apparelファウンダーであるShimoyamadaとUchiyamaは、ノンバイナリー・トランス男性です。高校の同級生でもあり、3年間同じクラス・ サッカー部の仲間として過ごしてきたわたしたち。男性・女性のふたつの性のあり方では自分を説明できないと感じることや、"女性"として扱われることへの嫌悪感を、学生時代、だれにも話すことなく過ごしてきました。

大学を卒業し、それぞれドイツとイタリアでプロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせたことが、わたしたちふたりの人生の転機。男か女か、普通か普通じゃないか…二項対立のどちらかに存在するのではなく、自分という1人の人間として社会を生きたとき、どんな場所でも、今この瞬間が、誇りとワクワクに溢れる居心地の良さを知りました。

日本にいると、常についてまわる二項対立による違和感。特に、社会で自分がどうありたいかを示すために、一番身近で大切な手段である"洋服"において、その違和感は顕著だったと記憶しています。

従兄弟が身につけているズボンが履きたいのに、スカートを履かされ泣いていた幼少期。メンズスーツが着たいんだと泣きながら親と喧嘩した成人式。つい先日ですら、試着したメンズ服が、一番小さいサイズのものでさえ大きくて。

諦めや妥協や我慢。そんなネガティブな感情が、自分たちの人生からなくなったらいい。誇りやワクワク、信頼や安心感。どんな性のあり方だったとしても、どんな属性を持っていたとしても、あたたかい感情で溢れた生き方ができる社会をつくるために。わたしたちは"、洋服"を通して、二項対立を問い、普通のない世界をつくるチャレンジをすることにしました。

ふたりの思いと熱量から始まったOPT apparelも、今では想いに共感してくれた仲間が集まり、コミュニティの輪を拡げています。

まだまだ道半ばではあるけれど、だれもが、どんな場所でも、今この瞬間が、誇りとワクワクにあふれた社会を生きていけるように。わたしたちのチャレンジは続きます。